12月14日朝、大阪から東京に移動して午後2時からの三軒茶屋シアタートラムでのお芝居『みえない雲』を見た。
主演が『舞妓はレディ』の上白石萌音。そう萌音ちゃんの舞台主演デビューでもある。映画とは異なって絶叫、怒り、など感情のダイナミクスの激しいお芝居を見事にこなしていた。舞台での声の大きさにちょっと心配ではあったがそれも問題なかった。芝居後本人に会ったら『舞妓はレディ』でのヴォイストレーニングで相当鍛えられて良かったとのことだった。劇中ではアカペラで歌うシーンもあり、彼女のすんなり入ってくるレガートな歌が良かった。
劇の内容は大変重いシリアスなもので反原発のストーリィ。グードルン・パウゼヴァングの原作を舞台化したもので1986年のチェルノブイリ原発事故を受けて翌1987年に書かれたもの。ドイツにおきた架空の原発事故での主人公の悲劇を描く。上演台本・演出の瀬戸山美咲が原作者のパウゼヴァングに会いにドイツに行くことを芝居に取り入れて2重構成的に話は進む。
演出の瀬戸山が小学6年の時に読んだ原作『みえない雲』が大人になった2011年3月11日の福島原発事故で「避けられない現実」となってこの舞台化へ動いたとのこと。セリフの中で単に反原発の政治的な運動ではないという作家としての苦悩なども吐露していているところが良かった。陽月華のひとり芝居の部分も凄かった。
全体は重くシリアスだし絶叫するセリフも多いので楽しいという物語ではないし、最後も勿論なにかが解決するわけではない。萌音ちゃんもこんなシリアスで、ある意味地味な物語の主演をよくやったな、というのが正直な感想でもある。しかし凄くやりがいのある役に挑戦して「楽しい」と話してくれた。まだ16歳だもんね、凄いなあ。
『みえない雲』:
2014年12月10日(水)~16日(火) シアタートラム
原作:グードルン・パウゼヴァング 訳:高田ゆみ子(小学館文庫) 上演台本・演出:瀬戸山美咲
CAST
上白石萌音 陽月華 塩顕治 中田顕史郎 大原研二(DULL-COLORED POP) 浅倉洋介 橘花梨 石田迪子 つついきえ 佐藤真子 間瀬英正 / 大森美紀子(演劇集団キャラメルボックス)
写真は『みえない雲』のポスターより、主演の上白石萌音
しかし反原発の劇『みえない雲』見て、今日選挙の日、この国の行方は・・・みえない
