望月宿(佐久市)|馬を継ぐ宿として栄えた中山道の宿場町

望月宿

望月宿(もちづきじゅく)は、長野県佐久市に位置し、中山道六十九次のうち第25番目の宿場町として知られています。かつて、「望月の駒(こま)」の名で名馬の産地としても名を馳せ、旅人だけでなく馬も休んでいった宿場でした。
現在も町の中心には宿場町の面影を残す通りがあり、歴史と静けさが共存しています。

歴史背景

  • 中山道の馬継所として栄えた宿場
    江戸と京都を結ぶ中山道の要所として、馬の継立(つぎたて)が盛んに行われていました。「望月の駒」という地名の由来にもなったように、良馬の産地として知られ、参勤交代や物資輸送に欠かせない中継点でもありました。
  • 本陣・問屋・旅籠の整った宿場機能
    江戸時代には本陣1軒、脇本陣2軒、旅籠も30軒以上が立ち並び、道中の賑わいを支えていました。
  • 明治以降は静かな農村へ
    鉄道の発達により宿場の役割は終わりを迎えましたが、現在も旧道沿いには江戸時代の町割りや道標、古い建物が点在し、散策しながら往時をしのぶことができます。

見どころ・現地での楽しみ方

🔸 旧望月宿の町並み
本陣跡、旧家、道祖神などが連なる静かな旧街道沿い。歩いていると宿場の名残を感じられる。

🔸 望月歴史民俗資料館
望月宿の資料や民具を展示。地域の歴史に触れられる小さな資料館。

🔸 名残の道標・石仏群
「右中山道」「左善光寺道」など刻まれた石碑が残る、旅人の分岐点。

散策ルート(例)

道の駅 ➝ 本陣跡 ➝ 石仏群 ➝ 歴史民俗資料館 ➝ 茂田井方面へ旧道を歩く
所要時間:約1時間〜1時間半(途中で茂田井間の宿へ徒歩接続も可能)

アクセス

  • 鉄道:しなの鉄道「滋野駅」またはJR「佐久平駅」から車で約15〜20分
  • 車:中部横断道「佐久南IC」または「中佐都IC」から約15分
  • 周辺スポット:茂田井間の宿、芦田宿、御牧原台地、浅科温泉郷

💡 メモ

  • 毎年「望月馬の市」が開催されるなど、馬文化の記憶を大切にしている地域
  • 地元の人々によって維持されている道標や石仏に出会えるのも、この宿場の魅力

GoogleMAP周辺情報

周辺地図



← 前に戻る