茂田井(もたい)は、中山道の宿場町である望月宿と芦田宿の中間に位置する「間の宿(あいのしゅく)」です。正式な宿場ではないものの、旅人が休憩や逗留をする場所として発展し、今も静かで美しい町並みが残されています。訪れると、まるでタイムスリップしたかのような感覚になる、知る人ぞ知る「隠れた名所」です。
歴史背景
- 中山道六十九次の中間拠点
茂田井は、中山道の望月宿から芦田宿の間、わずか2.7kmほどの距離にある小さな集落ながら、**間の宿(あいのしゅく)**として自然発生的に形成されました。 - 旅人の休息地・荷継ぎ場としての役割
間の宿は公式な宿場町ではありませんが、旅籠(はたご)や茶屋、問屋場の機能を持ち、実質的なミニ宿場として機能していました。街道を行く旅人たちにとって、ちょうど良い休憩地点だったのです。 - 今も残る町並みと酒蔵
茂田井の特徴は、古民家や商家が立ち並ぶ通りがほぼ手つかずで現存していること。このため、映画や時代劇のロケ地としても使われるほどの保存状態を誇ります。
見どころ・現地での楽しみ方
🔸 茂田井の町並み
江戸時代そのままの土壁、格子戸、用水路、石垣などが連続する通り。車も少なく静か。


🔸 武重本家酒造
寛文年間創業の老舗酒蔵。「御園竹」などの銘柄で知られる。酒蔵見学や試飲も可能(要確認)。


🔸 大塚酒造
信州最古級の酒蔵のひとつで、創業は慶応元年(1865年)。茂田井間の宿の中ほどに位置し、江戸の宿場の雰囲気と調和する伝統建築の酒蔵が残っています。


見学と販売
- 見学可能(要予約):酒造りの季節(冬期)には製造現場の雰囲気を感じることも。
- 店舗では地酒の試飲・購入が可能。敷地内にあるギャラリー風の小売店舗では、蔵元の話を聞けることもあります。
- 敷地には石畳・水路・苔むした塀が残り、茂田井宿全体の風情に大きく貢献しています。
🔸 石造物と道祖神
旧街道沿いに道祖神、石仏、馬頭観音などが点在し、旅人を見守る風景が続く。
🔸 茂田井の地蔵堂
地元に大切にされてきたお堂で、旅人の安全を祈る場でもあった。
散策ルート(例)
- 武重本家酒造 ➝ 茂田井町並み ➝ 地蔵堂 ➝ 旧中山道芦田宿方面へ
- 所要:約30分~45分(小さな集落ながら見ごたえ十分)
アクセス
- 鉄道:しなの鉄道「御代田駅」またはJR「佐久平駅」から車で約20分
- 車:中部横断道「佐久南IC」から約15分
- 徒歩:中山道旧道ウォーキングで望月宿から徒歩30分程度
メモ
- 大きな観光施設はなく、集落の静けさ・雰囲気を味わう場所
- 写真撮影やスケッチにもおすすめ。朝夕は特に美しい光が差す