” 和久井ガーデンの四季”のタイトルで我が庭の画像をいくつかアップしてきましたが、皆様いささか食傷ぎみではないでしょうか?

みんなが庭や植物に興味あるわけではないでしょうからね。

もう少しで終わりますのでもう暫らくお付き合いください。(といいつつなかなか終わらなそうな予感)

さて皆さんにとって庭っていったいなんでしょう。 

私は植木や石、草花や花壇があるものだけが庭だとは考えていません。その家なりの庭があっていいのだと思います。

洗濯物や収穫した作物を干す場所であったり、食事やお茶を楽しむ場所としてあったり、キッチンガーデンでハーブを育てたり、焚き火を楽しんだり

使い道は自由、築山や枯山水がなくても立派な庭なのです。

イスラムの庭園様式から派生したパティオ(建物に囲われた中庭)が西はスペインから中国、韓国にまで造られています。

私は仕事のない冬の間、東南アジアを含めこれらパティオ文化圏を主に旅していますが、この庭の使われ方は実に魅力的です。

これについては追々”バガボン和久井庭の旅” というシリーズで紹介しようかと考えています。

皆さんは家の外に与えられた空間をどんな風に創造していくかなど、考えることって楽しくありませんか?

こんなクリエイティブな作業を造園屋さんに任せてしまうなんてもったいなくないですか?

なんて、それで飯を食ってきた私が言うのもなんですが・・・・・・!

でも本当はそれぞれが、その家なりの居心地のいい空間を自分たちで造りだしていけばよいのです。

そうです!我々はもうお仕着せの大手ハウスメーカーやエクステリア業者に家や庭をまる投げするのはそろそろ止めようではありませんか!

最近の住宅展示場のモデルハウスやエクステリアって見たことありますか?

高いローンを払って本当にほしい家や庭って正直ありますか?

周りの自然や里山風景に違和感なく同化する美しい家や建築物はは本当に少ないようにおもいます。

いつごろからでしょう、我々を取り巻く日本の風景というものがこんなに美しくなくなってしまったのは。

ガーデニングブームといわれていますが、プランターや花壇をどれほどキレイに飾ってもその背景となる景色が美しくなければ本物とはいえません。

イングリッシュガーデンが美しいのは周りの風景もしっかり絵になっているからなのですね。

日本庭園には”借景”(自然の風景を庭に取り込む)という素敵な技法があります。

しかしながら問題は、取り込みたくなるような美しい里山風景が我々の周りから急速に失われつつあることです。

古来からどの文化にも劣らぬほど、美というものに対して繊細な意識をもっていたはずの我々日本人は、いったい何処にそれを置いてきてしまったのでしょうか?

しかもこの僅20~30年余りの間に。

え~と!もうこの際ですから(どのサイなんだ?) ちょっと脱線して、我が家の周りでどのように風景が壊れていったのか、題して”残念な風景”VOL,1

というのをここでお見せすることにしました。何か問題あるかな~?

 

 以前は何もないそれなりに美しいため池でした。

ある時からマナーの悪いバスフィッシャー来るようになったため、村人らが鉄条網を張り、ついでに廃材を持ち寄り

つりクラブの拠点を作り、このような有様になりました。

私はね、廃材が良くないと言ってる訳ではないの、私自身ハイザイオジサンなんていわれてるくらいですから

ただこういう場所に使っていい、正しい廃材とそうでないものがあるということをいいたいわけなんです。

解るかな~?

ちなみに電話ボックスは釣竿を入れておくためのものだそうです。

これをシュールといえばそうなのかもしれない?

でもこの場にシュールリアリズムはいらない!残念度4!(国際景観監視委員会調査)んなもんあるんかい?

 

 桜が美しいだけに余計かなしい。残念度3!

これやったのね、同じ部落の仲良しつりクラブの人のいいオジサンたちなんですよ。

皆さんボランティアで頑張ってやったんですから!

新参者の私がこの人達に、こいうのどうにかならない?なんて言えますか?皆さんならどうしますか?

今はこの有刺鉄線にビニールマルチの残骸が引っかかってもっと凄いことになっています。

風で飛ばされてくるいろんなゴミ、私の目に付くところは拾ってますが、拾いきれるものではありません。

残念ながら多くの人達は、このように景色が壊れていくことに対しては殆んど無関心なようです。

 

 風景に同化しない物、それは土に還らないものである。残念度3!

電柱を地中化しろとまではいいませんが、背景の山々が美しいだけにこのギャップが痛い!

ブルーシートどうにかしてくれ!

他に変わるものないから仕方なく使ってしまうのだが、せめてこの色だけでもなんとかならないのか!

ブルーって風景にもっとも溶け込みにくい色ではないだろうか?

この問題いったい何処から攻めたらいいのか、皆さん一緒に考えてみませんか?

深い緑色とかこげ茶色ならどうでしょう。これ作ったら売れるんじゃないかな?誰か商売始めませんか!

収穫した飼料などをブルーシートで覆うため、重しに使う古タイヤが放置されている。

ここから富士山も見える眺望ポイントである。残念度4!

 

 自分の敷地ならなにを置いてもいいのか?残念度4!

 

猫一匹通ることのない 地下歩道入り口、こんなものにいったい幾らかけてるんだろう。

我らの税金を使った醜悪な無駄使いとしかおもえない!残念度5!

このシリーズやりだすとキリがなく、どんどん滅入ってくるのでもうこのぐらいにしておきます。

それにしても我が家からわずか数分でこんな見事な風景が撮影できてしまうなんて。涙、涙(絵文字ができないオジサン)

世間では信州の風景がまるでブランドのように謳われているけれど本当にそうであろうか?

小諸在住で友人のドイツ人、ヘンドリックさんは、東北や富山の方がまだ正しい田舎風景が残っていると言っています。

よく散歩する千曲川近辺がゴミだらけなのをいつも嘆いています。私も同感です。

我らはいつのまにか信州ブランドなどという幻想に胡座をかいていい気になってはいないだろうか?

 

というわけで今回はついつい血走ってしまい、和久井ガーデンの四季からあらぬ方向に脱線してしまいました。

でも我が庭だけが美しければ回りはどうでもいい、というのはいかにも貧しい、単なるお庭自慢、手前ガーデンで終わってしまいます。

え! そうじゃなかったの? といわれればそうともいえます。イヤそういう部分もあります。(正直なボク・・・・シュン)誰か絵文字入れてくれ!

しかし還暦を幾つか過ぎたこのごろの私は、今真剣に悩んでいます。

このままストレス(周辺の残念な風景)を抱えながら縁あって与えられたこの場所を終の棲家として、住み続けるべきか?あるいはまた新天地を求めて幌馬車隊を組み

和久井ガーデン移住計画を断行すべきか?二者択一を迫られています。

しかも自称フェミニストの私はこの重要な決断を独断しようとはせず、常にパートナーである妻の意見を尊重しつつ進めているので

容易にに結論が出ません。

もっともこの問題は今に始まったわけではなく、いくつもの新天地候補を私に付き合って見せられてきた親しい友人達からは

あ~! あれはホラ!和久井さんのいつもの病気ですから! と冷たくあしらわれている始末です。(涙・涙)

誰も私の深い悩みを理解してくれません・・・・・・・!"Nobody knows the trouble I've seen"というゴスペルあったよね!

あ~!ゴメン!つい私の音楽ジャンルの幅の広さをひけらかしてしまって。

 

申し訳ありません! コラムメンバーの皆様! 格調高い皆様のコラム欄を一人レベルダウンしているのは私です。自覚していますハイ。

次回は気を取り直して和久井ガーデンの四季VOL5(咲き誇る宿根草・美の饗宴)ホントカヨ?お送りする予定です。