続:ウェイン・ショーター考
続:ウェイン・ショーター考
2012年のウェイン・ショーターQuartetのパリでのコンサートの映像を久々に見た。
ドキュメント「Zero Gravity」でもこのカルテットのリハやライヴシーンが出てくるので気になっていた。
やはり1960年代のモード手法によるジャズ、、それは1970年に近づくにつれてロックムーブメント、エレクトリック化の流れになっていき、
あの頃のモード手法以上にはもう進めなくなったのか、と考えられていた。しかしこのショーターのカルテットを聴くと
ロック、エレクトロ、フュージョンといった流れに身をおきつつの時代を超えて、
ここでモード系のさらなる発展を完成させているんじゃないか!と今更だけど思った。
ドキュメント「Zero Gravity」でもいろんな方々がショーターを評している。
サックスの巨人ソニー・ロリンズは「ウェイン・ショーターの音楽はどのジャンルにもカテゴライズされない」
「持って生まれた才能がその偉業を成立させている」
ニール・ドミグラース・タイソン(天体物理学者)「今まで聴いた音楽で一番影響された」
Bob Blumenthal(ジャズ評論家)「ウェインの音楽は足し算ではなく引き算でできている、そして開かれている」
Jason Bivins(ジャズ関連書著者)「空間は思考を活性化させる」
「ジャズの曲は40%が従来の曲がベースになっているがウェインの曲は独創性がある」「イマジネーション豊かなら伝統には縛られない」
マーカス・ミラー(ベーシスト)「ウェインは[ネフェルティティ]と[フットプリンツ]だけでやっていける」・・・
つまり、しかしこの有名な名曲2曲に頼ることなく死ぬ直前まで絶えず前に進み続けた、ということを言いたいのでしょう。