安倍首相は今夏発表の戦後70年の発言にいわゆる村山談話「植民地支配と侵略」「心からのおわび」の文言を入れない言う。(4月20日にBSフジの番組で言ったとのこと)
村山談話を引き継ぐのであえてもう一度書かなくて良い、という主張だ。これはキケンだ。首相としてちゃんと「植民地支配と侵略」「心からのおわび」を言ってこそ、その概念考え方が継承されるものだと思う。こういう風にごまかしつつ集団的自衛権、国家特定秘密保護法、武器禁輸の見直し、などどんどんアブナイ方向に舵をきっているとしか思えない。

憲法に関してもそうだ。自民党の改憲草案が出たがこれもアブナイ。
憲法学者の木村草太は「・・・憲法9条っていうのは、諸外国に、日本が戦争を放棄し平和を希求する国だということをアピールする効果があるし、逆に海外も、そういう目で日本を眺める意味があると思います」という外交宣言としての面がありとても大事と言っている。
ミュージシャンの後藤正文は「僕は、自民党の改憲草案(※1)を読んだときにゾッとしたんです。基本的人権というものに対する考え方ひとつをとっても、このままの流れで改憲が進んだら、日本はとんでもない国になるんじゃないかって。」と対談で述べている。

その自民党の改憲草案とは2012年4月27日に発表された、自民党による現行の日本国憲法を全面的に見直す草案。
木村草太のブログに概略的な文があるので記すると・・・
特徴として、天皇を元首と位置づけ、国旗を日章旗、国家を君が代と規定。また、首相を最高指揮官とする「国防軍」を保持し、「自衛権の発動を妨げない」と明記している。そして、「自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない」(第12条)、(集会、結社、表現の自由について)「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」(第21条)とするなど、基本的人権を守る姿勢が現行の憲法より後退している。・・・ということになる。

国防軍など戦争体制への助長や表現の自由を損ないかねない、マジでほんとうにキケンな思想に傾いているとしか思えない。投票率は悪いが選挙で選んだ政党、、、日本人の皆んな、ほんとうにこれでいいのだろうか?