Jeff Beckが逝っちゃうなんて

カテゴリー: ミュージシャン
投稿者: suoyon

【2023年01月12日】
truth_jbeck (1)





Jeff Beckが逝っちゃうなんて!!78か。
その病名が細菌性髄膜炎ですか、、気になるところ。
1967年ころかなあ・・中学生の時、同級生の女の子の小山さんが
ジェフベックはいい、と言って、その頃ベックを知った。
小山さんは早いよねえ。
だって1967年じゃクラスで洋楽聴いてる人は少ない時代。
よくてビートルズ、男の子の一部はローリング・ストーンズ。
さらにその一部はクリーム、ジミ・ヘンドリックス聴いてた。

ジェフベックはギター小僧のまま大人になった人、天才的なギター野郎でしょうね。
バックグラウンドにはブルースがあるけどまともにブルース弾くだけじゃ飽き足らず
はみ出してた。クラプトンがまともにアルバート・キングのコピーとかしてペンタトニック
中心のソロなのに比べてベックはこの写真のアルバム『TRUTH』(1967)でも
「ベックのボレロ」とか遊び心があった。

そのアドリブは歌心あるようなブルージィなフレーズから
急にポジションをぶっ飛んで
低音に行ったり、全く独自のアームの使い方、
泣きのフレーズかと思いきや、ズルズルと
そこにはとどまらず全然違うポジションで効果的な音を出しちゃう、
みたいな予測つかない。
親指で弾くのでトレモロ的なフレージングの時は人差し指と交互になり、
音のダイナミクスが多少異なるがそれさえも「味」にしちゃってる。
先生について習ってたらこんなギタリストは出ない、
っていうロック創成期の自己流オレ流時代が生んだ巨人ですね。

ロック創世記、誰も先生いないので個性的な人出ちゃう。
師匠がいると本人否定しても絶対影響受けちゃうからね。

80年代だったか軽井沢のスキー場での夏のライヴで
スティーヴ・ルカサーとサンタナとジェフ・ベックが
ギターバトルをしたが、指の動きはキレイだがまったく心に響かない
エフェクター過多な音のルカサーがひどかったのに比べ、
ジェフ・ベックの音の太さ、フレーズの面白さ個性は抜群だった。
フュージョン系の巧みな速弾きとか、スケールとかじゃなくて、
観ててオモシロイし、ギターで遊んでるような、発想がこの人しか
考えられない感じ。情緒に流されないうちに音色でも楽しませちゃう、みたいな。
サンタナも歌心ある泣きのフレーズがよかった。

1967年のミケランジェロ・アントニオーニ監督の
映画『欲望』にロンドンのライヴシーンが挟み込まれていて
ジェフ・ベックとジミー・ペイジがツインギターで登場(ヤードバーズ時期か)、
ジェフ・ベックがギター壊すようなことをやってる。
但しこれは監督のリクエストらしい。
またこの映画の音楽担当はハービー・ハンコック。

マーティン・スコセッシ監督の『THE BLUES /Movie Project』という
数編からなる作品にもなんとトム・ジョーンズがブルース歌うセッションに
ジェフ・ベックが登場、ディストーションの効いたギターを聴かせてくれる。

ロックやブルースの時代からフュージョン時代にも対応して、
そうこうしているうちに
全く独自のギタースタイルを築いたミュージシャンでしょうね。残念。

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