Their Satanic Majesties Request
ROLLING STONES『Their Satanic Majesties Request』1967年(上の写真の右)
今聴くと面白い!サウンドが!様々な楽器を使用してるし不思議サウンド満載!
そうか、このアルバムが発表されて50年も経ってしまった。ストーンズの最高の駄作とか問題作と言われた。当時のサイケデリックブームやフラワームーブメント、ヒッピー文化、反キリスト、エスニックワールドミュージックの先取りとか。また当時としては新しい機材であるシンセサイザー、メロトロンの多用、ダビング多用によるライヴ不可能な曲。プログレ、アヴァンギャルド的な側面、ドラッグ文化のロック等々。
しかし50年経って聴くとけっこう面白い。ミック・ジャガーもそう言ってるらしい。またブライアン・ジョーンズがブラス、フルート、ハープ、メロトロン、エレキシタール等マルチ奏者振りを一番発揮したアルバム。レッド・ツェッペリン結成前のジョン・ポール・ジョーンズが「She’s A Rainbow」の弦楽四重奏アレンジ等も面白い。この曲のメロディは美しく、頻繁にテレビなどで選曲で使用されているストーンズのメロディタイプの名曲。当時中学生の僕はこのキレイなメロディが繰り返されるうちにミックがだんだん耐えられなくなりメロディを崩して歌うところがR&Bぽくてカッコイイと思った。ピアニストのニッキ-・ホプキンスが大活躍している。メインの曲「Sing This All Together」のドラムは「キック4つ打ち系」というのも面白い。エンジニアのグリン・ジョンズの貢献度も大きようだ。
とにかくこの後ストーンズは最大傑作の『BEGGARDS BANQUET』(1968)『LET IT BLEED』(1969)『EXILE ON MAIN STREET』(1972)を出すのでこの『Their Satanic Majesties Request』でのある意味失敗を充分糧にしているのだろう。しかしストーンズで一番カラフルで不思議な中近東風サイケなアルバムであることは確か。そしてこの時代、ポップの最大のメジャーバンドがこんなやりたい放題の勝手なアルバム作れるっていうことが凄い。
写真右はROLLING STONES『Their Satanic Majesties Request』(1967年)の昨年再発されたスペシャル盤のジャケット。通常のCDより大きいケースの中に2枚のCDが収録されている。
yukko project
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音楽