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カテゴリー: 映画音楽
(2021年09月17日)
投稿者:suoyon
小諸からの夜景



軟禁中に!じゃなくて療養期間中に・・
もうこのさい閉じ込められてるんだから
刑務所モノの映画でも見ようと思って
刑務所モノの最高傑作『ショーシャンクの空に』(1994)
のDVD持って行きました。

『ショーシャンクの空に』は名優モーガン・フリーマンが
『ドライビングMissデイジー』(1989)での演技、あのセリフの言い方最高だなって
フリーマンの演技も観なくっちゃと言う理由もあってあらためてね。

刑務所モノ・・確かに最後の脱獄シーンは鬱憤晴らしで
エンタメ的に気持ちいいですが、
それよりティム・ロビンスとモーガン・フリーマンの二人の会話、その交流に
惹かれた。といってもプチ感動とかナミダ系じゃないのが良いところ。
日本人は泣けるとそれは良いという構図があるみたいだけど、
全然そういうことではないです。
僕は監督、スタッフ、役者さんが一体となって惹きこまれるシーンなんかに、
いい仕事してる!ってナミダでます。悲しいとかのシーンじゃなくてね。

音楽はトーマス・ニューマンでニューマン一族ですね。音楽一家的な。
演技の邪魔しない目立たない音楽も上手いです。特に独創性っていうのではないけど。
モーガン・フリーマンはナレーションでも
アメリカのナレーションやらせたらのベスト1位に
ランクされてましたね。
アカデミー賞7部門ノミネート。
公開直後は当時もっと派手で売れた作品があって興行的には
失敗と言われたけど、だんだん評価高くなり、
その後アメリカ議会国立図書館フィルム登録簿に重要な
芸術的な映画として保存されてるらしいです。
同じフランク・ダラボン監督の『グリーンマイル』も
同じスティーヴン・キング原作の刑務所モノ、でもこっちはファンタジー。

写真は小諸の夜景。
カテゴリー: 映画音楽
(2021年07月07日)
投稿者:suoyon
Jirafa新聞記事2021

音楽仲間の作曲編曲家Jirafaが中日新聞岐阜版に載ってます!

映画『ブルーヘブンを君に』が岐阜を舞台にした作品だし、Jirafaは岐阜出身です!
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(2021年05月26日)
投稿者:suoyon
ブルーヘブンを君にパンフ




音楽仲間のコンポーザーJirafaが音楽担当した
映画『ブルーヘブンを君に』が6月11日公開です!
(緊急事態宣言で映画館はわからないのですが今のところ)

主演:由紀さおり 監督:秦建日子 
音楽:Jirafa

https://blueheaven-movie.jp

https://www.youtube.com/watch?v=numZa42eD_Q

岐阜が舞台、青いバラ、高齢者、空を飛ぶ・・・心温まるストーリーです。
カテゴリー: 映画音楽
(2021年03月28日)
投稿者:suoyon
日本人の忘れもの (1)


ドキュメンタリー映画『日本人の忘れもの』は今日本人として生きている者に
とって意外に知らないことを教えてくれる大事な事柄を描いている凄い作品。
昨年日本各地で上映、今年も広がりそう・・DVDも出ていた。

なんと言っても仲間の作曲家吉野裕司さんが音楽やっていて、
いい仕事してるな!って。
吉野さんの音楽は情緒的に偏らないでオシャレ。
エンディングテーマもS.フォスターの
「Hard Times・・」をなんと!甲田益也子vocal。

しかし中国残留邦人のことやフィリピン残留の日本人の問題など
まだまだ戦後は終わってないのだと思う。また日本政府の対応も非常に
残念なものが感じられる。
東海村第二原発問題で活躍の河合弘之弁護士が企画製作、
朝日新聞の大久保真希氏も登場する。
カテゴリー: 映画音楽
(2021年02月17日)
投稿者:suoyon
岸辺のアルバム2 (1)


『岸辺のアルバム』鴨下さんと「WILL YOU DANCE ?」

1977年のTBSドラマ『岸辺のアルバム』は数年前の懐かしのドラマランキングで1位だそうだ。辛口ホームドラマとしてテレビドラマの歴史の金字塔を打ち上立てた作品。このドラマの演出で有名な鴨下信一さんが2月10日に86で亡くなられた。
業界に入りたての僕はこのドラマの音楽制作アシスタント、、、まあパシリですね、してました。ですので鴨下さんにも打ち合わせ音楽レコーディングでお会いしています。
3ヶ月の連続ドラマ、毎週早稲田アバコスタジオでレコーディングしてた今では考えられない贅沢な時代。

鴨下さんは音楽担当の小川よしあきさんにも細かい注文を出していて、ディアトニークが、ドミナンテが、、と音楽用語で話されていたのを思い出す。
「ドラマのTBS」なんて言われる土台をつくられた方々が制作しています。

劇中音楽はジャニス・イアンの「WILL YOU DANCE ?」のインスト編曲と、中田喜子の律子役のところでもうひとつテーマモティーフがあったが、ほぼ淡々と感情移入を過多にしない音楽だった。全15話の後半にいくほど、劇伴すべてが「WILL YOU DANCE ?」の編曲になっていった。
どのシーンにもこの曲でいっちゃう・・・でも合う、、なるほどと思った。
当初は主演の八千草薫のテーマみたいな使い方だったのに、だんだんすべてこのメロディがドラマを支配した。
音楽制作的には面白くないが、映像との関係として興味深いことではあった。

物語は多摩川の氾濫を結末に、その前に一見平和そうな狛江に一軒家を構えた普通の家族が実は父は務めている一流会社が儲けを求め武器製造に走りそして東南アジアから女性を合法的に日本にこさせ夜の商売に売り、妻は不倫、賢い大学生の長女は外国人にレイプされ中絶、高校3年の長男は受験失敗に至り、わけわからない女の子と付き合い、その前に家族の秘密をぶちまけ家庭崩壊させ、自分は家を出る。そして家族が崩壊した時に多摩川が氾濫して家が濁流に飲み込まれまさしく家が崩壊する・・・いやいや山田太一原作脚本は当時としては画期的な話だった。
貞淑イメージの八千草薫さんが不倫!も凄いし、杉浦直樹さんの、家族を怒鳴り散らし長男を殴る、毎晩飲んでタクシーで帰る猛烈企業マンぶりも昭和な、、どこまでも昭和だ。女性の地位も、なんていう話が出る遥か彼方の時代。

ジャニス・イアンの「WILL YOU DANCE ?」はハバネラ調の素晴らしい曲で大ヒット、今でも活躍されているが、鴨下さん、プロデューサーの大山勝美、堀川敦厚、出演の八千草薫、杉浦直樹、竹脇無我、津川雅彦(敬称略)そしてなんと言ってもお世話になった音楽の小川よしあきさんもあちらの世界の住人、、、時代の流れを感じちゃいます。
ドラマの高校生や大学生役だった、国広富之、中田喜子、風吹ジュン、山口いづみさんらがほぼ僕の世代で活躍されているのが嬉しきこと。
カテゴリー: 映画音楽
(2021年01月11日)
投稿者:suoyon
カセットTheReader8440-2 (2)





The Reader

勝手に映画音楽のとてもとても興味深いシーン!

前にも紹介した『THE READER(愛を読むひと)』の冒頭から84分くらい
のシーン。

本を閉じ考え込むマイケルから、薄く音楽が入ってくる。
ニコ・ミューリーの音楽はほぼキャッチーなメロディ、過度な情緒的な
作風はなく、この微妙な雰囲気の音楽・・・緊張感がありソフトなサスペンス感、
疑問、不安を音色と途切れ途切れだったりの「間」を使ったフレーズで構成。

カセットの再生ボタンをハンナが押し、一方でマイケルが録音ボタンを押すところ
異なる時間軸を同じアクション合わせのようなカット繋ぎで編集、
ボタンを押した瞬間から音楽は一転、
Violin主体の弦楽セクションでの前向き感のあるリフレインフレーズになる。
このタイミングを選んだところは完璧。メリハリも生まれる。
いわゆるきっかけ合わせでの展開。

物語はカセットテープが送られ、
昔の恋人時代の感覚が蘇るハンナは表情も明るくなり、
マイケルのカセットへの朗読吹き込みはさらにさらに熱を帯びてくる。

朗読の声をダブらせた音の処理ありつつ、音楽もダイナミクスあがり、
独房で横たわりカセットを聴くハンナのカットでフルートとハープが残ったような展開、
再び弦楽、木管が鳴る。前半はクラリネット多用でここらあたりはオーボエ。
刑務所内図書室を訪れたハンナのセリフ「本を借りれます?」の直前で音楽終わり。
セリフきっかけでの音楽終わりは定番的な処理。

勿論トニックとかではない解決感終止のない終わり方がバッチリ。
複雑な微妙さを表現してるレベル高い劇伴奏音楽。
いわゆるメロディらしきもので展開する音楽ではないので、
一般には音楽を強く意識することはないかもしれないが、それほど映像への一体感、
余計な安っぽい情緒的旋律などで安易に済ませてない気がする。
やはり2000年代になって劇音楽のレベルはもう昔の単純なレベルにないものを
表現するようになった。

物語は殺人罪で服役しているハンナ(ケイト・ウィンスレット)は
18年前21歳年下の15歳のマイケルと恋人関係にあった。
ハンナは文盲のため恋人時代マイケルが本を朗読することをいつも
していたが、その後音信不通だったマイケルが服役してるハンナに朗読のテープを送る、
というシーン。

戦時中ナチスで仕事をしていて殺人罪になってしまったハンナと
それを知らずその後関係をもったマイケル、そして大人になりハンナは刑務所に・・・
ケイト・ウィンスレットがアカデミー賞主演女優賞。
体当たり演技、そして後半は老けメイクの凄さ!

写真はこのシーンの図解。
カテゴリー: 映画音楽
(2020年09月12日)
投稿者:suoyon
秋刀魚の味 (1)



映画のワンシーンにこだわる!!(勝手なシリーズ)

先日蓼科の「無藝荘」のことを取り上げたが昨日NHKで小津安二郎ドキュメント
やってて「無藝荘」が出てきた。なんという偶然!
また戦後、小津作品は家族を描いたドラマに徹した理由なども描かれ良かったです。
いつも同じような題材でオリジナリティを否定するような・・オリジナリティを超えた
ような哲学的な境地に立った感じで作品を作り続けた小津監督。

そこに至ったのは本人自身の戦争体験だったようだ。
小津は1937年に始まった日中戦争に招集され仲間が死んだり殺される現場を
目の当たりするという悲惨な体験をしている。
しかし戦争を題材にすることはなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『太陽の子』は戦争中の若き研究者を描いたものだったが・・・戦争映画ではないが
『秋刀魚の味』(監督:小津安二郎 脚本:野田高梧、小津安二郎 1962年松竹)の
バーのシーンのやりとりが軽妙ながらとても好きなシーンだ。
このシーンに小津が戦争を描かなかった理由が凝縮してウィットに富んだ
軽妙なシーンで戦争を批判しているかもしれない。
笠智衆と加東大介のやり取りのシーン。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

時代は戦後の1960年代はじめ。
戦時中海軍の駆逐艦の艦長だった平山(笠智衆)は部下だった坂本(加東大介)に
偶然会う、そして坂本行きつけのトリスバーでウィスキーを飲んでいる。

坂本「けど艦長、これでもし日本が勝ってたらどうなってますかねえ」
平山「さあねえ」(中略)
坂本「勝ってたら艦長、今頃(中略)ニューヨーク、パチンコ屋じゃありませんよ、
ほんとのニューヨーク、アメリカの」
平山「そうかねえ」(中略)
坂本「負けたから今の若い奴ら向こうのまねしやがってレコードかけて
ケツ振って踊ってやすがねえ」
「これが勝っててごらんなさい、勝ってて・・・
目玉の青い奴らが丸まげかなんか結っちゃってチューインガム噛み噛み三味線弾いてやすよ~」
「ざまあみろってんだい!」

平山「けど負けてよかったんじゃないか?」

坂本「そうですかねえ、、、うむむ、、」
「・・・・そうかもしれねえなあ」
「バカな野郎がいばらなくなっただけでもね」
「艦長、あんたのこっちゃありませんよ、あんたは別だ」
(中略)
そこへバーのマダム(岸田今日子)が銭湯から帰ってくる。

坂本「今時分フロ行くやつあるかい!」
「今日はお客が少なかったからよ」と、
ちょっと色っぽいマダムに平山は亡き妻の面影を感じて魅入ってしまう・・・・
そして「軍艦マーチ」が流れる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

きっと戦争に行った者にはノスタルジーな音楽であり、
威勢のいいマーチが逆に平山には悲しいとも言えるムードを醸し出す。
音楽の役割って面白い。
威勢のいいマーチが心情的に悲しく響くっていうことだ。
この曲はエンディングでも劇伴アレンジされ(音楽:斎藤高順)、
娘を嫁に出した父の寂しさをフォローする役割を果たしている。

ここで戦争を個人のレベルでの思い、思想とかイデオロギーとかじゃなくて、
一庶民の感じたカタチでさりげなく日本の戦争を批判しているかもしれない。

笠智衆の存在感、加東大介というオンリーワンな個性派な脇役が、
江戸っ子調の言い回しがめちゃリズムがよく、いい味出している。
銭湯に行ってたバーのマダム、なんていう設定も昭和の当時ならでは。
洗面器抱えて岸田今日子が妙に色っぽい。

カメラワークは切り返し中心にフィックス。パンや移動、ズームアップなどの動きは一切ない。
切り返しが多いということは実際に会話していなかったりするので、
俳優は繋がりの良い演技を求められる。
照明セットの変えもあり時間かかる撮り方。
そして一見普通の会話ながら感情が抑制されたセリフで構成されている。
熱演みたいにならないので普通っぽく思われるが実は演技が上手くないと繋がらないと思う。
長回しはないし。(そっち_撮影演出_の専門ではないので、たぶんちょっと違うんだよなあ、でしょう)

信州蓼科の「無藝荘」で小津監督と野田高梧が書き上げた作品。
主演の笠智衆の娘役が若き岩下志麻(たぶん20歳)で初々しくキレイ。
杉村春子、東野英治郎、という新劇系の実力脇役陣の演技が素晴らしいし、
イケメン佐田啓二(中井貴一の父)、その若き妻役に岡田茉莉子(たぶん28歳)
・・・小津調のきちっとした演出の中で岡田茉莉子が全く自由な雰囲気でカワイイし柔らかい演技が見もの。

バーでのシーン
https://www.youtube.com/watch?v=YKvx2Ip2Qvk

衣装に触れたサイトもあって興味深い
http://cineyoso.movie.coocan.jp/sanmanoaji.htm
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(2020年08月27日)
投稿者:suoyon
太陽の子


終戦記念日の8月15日NHKでオンエアされた
ドラマ『太陽の子』(作演出:黒崎博)は
戦時中、原子爆弾の開発を研究する京都大学の
若き研究者の苦悩、戦争に翻弄される人達を描いた話。
日本も原爆作ろうとしてたんだ。
ただ現実的にはウラニウム等の調達が不可能になりできなかったらしい。
それで良かったです。
そのことはさておきドラマの音楽がニコ・ミューリーだったので留守録して観た。

ミューリーはケイト・ウィンスレット主演の『愛を読むひと』で
素晴らしい音楽を書いてる現代音楽シーン注目のコンポーザー。

『太陽の子』では80分の劇中に19の音楽を作曲、
ほとんどが短い曲だがどれも凄く丁寧でレベル高いサウンドを構築している。

映画音楽ドラマ音楽というと一般の方々には結局は親しみやすいメロディ、
情緒的でキャッチーなテーマメロ、っていうことになるが、
そしてそれを否定はしないが音楽の楽しみ方としては残念ながら非常に狭い。
やっぱ売れ線のメロディなのね、
っていうのが音楽の価値観を画一的にしてしまうのがつまらない。
メロディ、メロディだけじゃない楽しさ、ちょっと知的な音の秘密、
みたいなところにも興味示していただくと広がるが、難しい。

ニコ・ミューリーの音楽はそれを完璧に表現、
つまりキャッチーで情緒的なメロディとか一切ないサウンドでつけていて、
でいて昔の世代の現代音楽の無調の観念的な感じ、
アタマで考えただけのリアリティなき音楽でもない柔らかさがある。
これは新しい世代のコンポーザーであり、
クラシカルでも昔のクラシックの下品なベタで臭い付け方もなく、
音楽による知的な価値観を柔らかく新たに表現できる人かもしれない。
エンタメ的というよりアートな方向・・・でもエンタメっていつも
その前に超マイナーだったりアヴァンギャルド、アートだったりしたものが
エンタメに取り込まれるし、王道とかクラシックだけではエンタメは
足りないんです、多分・・・それがひとつの進化かもしれない。

内容は
シーンのセリフの中からいつのまにか音楽入ってくるタイプは多い。
オーソドックスなセリフ受けの音楽スタートでは、
國村隼扮する科学者のセリフ「世界を変えたい」を受けての音楽。
柳楽優弥扮する若き研究者のセリフ「いっぱい未来の話しよう」を受けての音楽。
「次に(原爆)落とされるのは京都という噂があるんや」の辺りからの音楽
などがあった。
また「硝酸ウランや」後のチェレスタでの神秘的なムードはとても好き。
楽器は大編成ではなくピアノ、バイオリン、チェロ、グロッケン、
チェレスタ、パーカッション、シンセ、等と思われる。(多少違うかも、すみません)

國村隼のセリフに「この戦争に大義があるとは思えない」は重い言葉。
また主人公シュウ(柳楽優弥)の弟役を少し前に自ら命を断った三浦春馬が演じ、
劇中で海に入っていくシーンがあり、その後出征し死んでしまうので、ショッキングではある。

『太陽の子』は来年劇場映画版になるらしい。
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(2020年06月03日)
投稿者:suoyon
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ドラマーJimmy Cobbが91歳で亡くなったとのこと。
なんと言ってもJAZZの歴史的名盤Miles Davis『KIND OF BLUE』(1959)に
参加ということが大きい。
マイルス・バンドではフィリー・ジョー・ジョーンズの後釜がジミー・コブでこの後に神童と言われたトニー・ウィリアムズが控えている。

『KIND OF BLUE』は高校の頃初めて聴いた。
「So What」というモード手法の
礎となった名曲、「Blue In Green」「Flamenco Sketches」の静かなムードが独特で好き。
このハーモンwithout stemミュートの音色はどうしてもマイルスの音色が焼き付いちゃってます。またマイルスはテクニカル派じゃないから歌心ある即興演奏が上手いのです。
チャーリー・パーカーがバップっていう概念を作り出し、ここからがホンマモンのJAZZなんでしょう。(スウィング・ジャズはスウィング・ジャズで硬く言えばジャズの外)しかしバップ、ビバップでコード進行が複雑に高度になりすぎ、インプロヴィゼーションが行き詰まった。
そこでオーネット・コールマンなんちゅう人がフリージャズなることを始めた。
もうひとつの流れはこのマイルス、コルトレーンなんかが推し進めたモードのジャズということになる。

『KIND OF BLUE』では歌モノ・スタンダード曲のジャズ化はしていなくてドリアンモードの「So What」以外はブルース形式の応用が多い。
モードは1960年代に大きく発達した。そこにはマイルス、コルトレーンはじめウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、チック・コリア、マッコイ・タイナー、フレディ・ハバード、ロン・カーター、トニー・ウィリアムズ等、当時新主流派と呼ばれたミュージシャンの功績が大きい。以外にもモードの礎「So What」でピアノ弾いてるビル・エヴァンスはその後自分のトリオではあまりモード・ジャズはやっていない。
モード手法の演奏概念は難しくプロでも相当レベルでないと無理かもしれない。
ロックの1発コードモノとも異なる。
アート・ブレイキーのバンドが1960年頃に来日したときに、そのバンドにいた若きサックス奏者ウェイン・ショーターが日本のジャズミュージシャンにモード手法を手ほどきしたというエピソードがある。
コード進行で敷かれた
レールを走るのと異なり、モードでは自分でレール敷きつつ走る、とでもいうところか、でいてフリーではない、解決感よりも浮遊感、ロマン派でなく印象派、みたいな、大まかな例えですが。
自分の作曲でもこのモーダルな世界を一応追求しているっちゅうわけです、ジャズのインプロ系とはまた少し異なりますが。
ジミー・コブはコルトレーンの『Giant Steps』(『KIND OF BLUE』と1959年の同時期にレコーディング)の「Naima」というこれまた名曲、にも参加してますね。
カテゴリー: 映画音楽
(2020年05月27日)
投稿者:suoyon
ファントムスレッド_
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FBより・・・・映画を取り上げる!(Film Challenge)006



『PHANTOM THREAD』(2017年)

監督:ポール・トーマス・アンダーソン
音楽:ジョニー・グリーンウッド(レディオヘッドのギタリスト)
出演:ダニエル・デイ・ルイス  ヴィッキー・クリープス

イギリスのオルタナ系バンドのレディオヘッドのギタリスト、
ジョニー・グリーンウッドが音楽担当していて注目。
レディオヘッドについて詳しいわけではないが、この映画音楽には
ロック的なギターとか全く出てこない。
美しいピアノのロマンティックなテーマはお洒落だし、
エレクトロニカなノイズ風アプローチは、今の人っていう感じもあるし、
すべてではないけどオケなんかで臭くベタにいかないアプローチということで興味深い。

主演のダニエル・デイ・ルイスはこの作品で引退を表明している。
舞台が1950年代ロンドン、オートクチュールのデザイナーということで
ロマンスグレイなかっこいいオジサン役がまたこれ以上ないってほどバッチリ。
そのルイスが仕事に疲れロンドン郊外の別荘に行く途中のカフェで働く
若き女性と恋をする、という、なんだ!オシャレなラヴロマンスね、と思いきや
これがそんなそんな単純な展開ではなかった。

冒頭の制作会社のロゴマーク辺りからノイズ音楽で導入し、
インタビューに応えるかの如きカットでの若き女性が「彼は私の夢を叶えてくれた・・・」
のあとロマンティックなピアノ曲テーマになる。観てる人は
まずこのロマンティックな音楽に魅せられ映像の展開に集中していくだろう。
しかし、じゃ冒頭の発信音のようなノイズはなんだったの、決してハッピーではない
その音楽・・・・・これが多分映画っちゅうもんですわね皆さん!

映画って90分でも120分でも、この中に無駄なことをやってるわけない、
って考えるとあの冒頭のノイズね、71分辺りにその伏線回収ともいうべき繋がりがあります。
こういうオトナな映画はそういう細かいひとつひとつのアイテムに要注意!ってことだし、
それがまた観終わった後当分噛み締めても味が残るような豊かさに繋がるんでしょうね。
勿論誰にでもわかる楽しき映画も大事です。両方あるのが健全です。
辛いのはヘンに説教臭くてナミダ系の下品な映画ね、ダメです。感性の範疇ですが。

ダニエルが扮する主人公レイノルズが体調崩し、母の幻影が来るシーンでは弦楽での曲調。
高い音域での長い音符に中域でのスタカートのパッセージが長く続く。
2人の結婚というシーンではピアノ曲だがありきたりではなく、凄い高度なことやってるわけでもなく、
まあアンビエントに入るのでしょうか、でも良いです。
つまり心情にベタに合わせないタイプの音楽でしょうか。

2人の愛の話ですが普通じゃないです。キノコとか出てきて。
若き女性役のヴィッキー・クリープスが凄い美人じゃないけどナイーブでとてもいい感じ。
車を飛ばして郊外に行くときのイギリスの田舎町の感じ、自然もいいです。
ただ最近の映画では『マイブックショップ』(2017)のイギリスの田舎の港町が最高です。

音楽はジョニー・グリーンウッドのオリジナルスコア以外にジャズ・スタンダードの
「My Foolish Heart」使用とか、ベルギーの王妃のシーンなどでドクラシック使ってたり、
レストランから帰路の車シーンではなんとドビュッシーの弦楽四重奏曲が出てきてびっくり。
車の走りには合ってました。
このドビュッシー弦四は一般には知られてないからいいかな、めちゃ好きな音楽だし。
それより普通のド・クラシック(この「ド」はド・エム、ドアホウのドです)は
使わないで欲しいかな。ジョニーさんのオリジナルで。

まあでも映像制作側は〔ありモノ〕でおさえておきたいんですよね、
映像だけでの表現では難しい時にこれ使えばそのムードが出るっていう、音楽が持ってるキャラクターね。
ですので作曲家がオリジナル書く前に、ここはこれ使う、っていうことよくあります。

すべて作曲家が書けばいいんだけど、映像側にしてみればオリジナル音楽って読めないっていう不安要素ね、
あるんでしょうね。しょうがないです。映像撮影側のスタッフと異なり、音楽はむずかしいスタッフと言えます。
勿論この場合、ジョニーさんにドクラシック書かせても意味ないしね、選曲でいいと言えばいいことになります。
あと、最後にマイナーなはっきりした曲が、ちょっと違和感あり。
この曲だとちょっと前のクラシックの人みたいなセンスでつまらない。

「ファントム・スレッド」とは、幻の糸を意味し、ヴィクトリア朝時代にあまりに長時間の労働を強いられたため、
仕事が終わっても見えない糸を縫い続けたということに由来、とのことです。

格闘技K-1のアーネスト・ホーストはスリータイムスチャンピオンと豪語したけど、
このダニエル・デイ・ルイスはアカデミー賞主演男優賞3度獲ってますね。そんな人
今現在いない、確か。監督のアンダーソンも世界3大映画祭制覇してる神がかりコンビ。
この作品では数々のノミネートや受賞していて衣装デザインがアカデミー賞です。
このポール・トーマス・アンダーソン監督とダニエル・デイ・ルイス、ジョニー・グリーンウッドは
『ゼア・ウィル・ビー。ブラッド』(2007)でも組んでいる。
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