藝大講座2022


東京藝術大学大学院での市民講座、終えました。
アンケート結果は「大変満足」がほとんどで大好評!
手応えはありましたが、ありがたきこと、今後への励みです。
また「周防義和先生のザックバランな性格、
軽妙なトークに笑いがとまらなかった」
なんていう感想、僕は決して芸人目指してるわけではないです!
しかし、まあ楽しく講座を進められたことは嬉しく思います。
これは以前に埼玉県立大学で酒井道久教授(彫刻家)に
「周防君、お昼後の講義で眠たくなる時間だからなんか面白いことやって!」
っていうオーダーが発端です。
その時はキスシーンの音楽を解説、学生の皆さんは誰も居眠りしませんでした。

映画ってよ~く観てると、実はツッコミどころ満載なんです。辻褄を合わせて、
ありえないことを真実のように、感じさせ、時には社会的な問題もテーマにし、
時にはただいい意味無駄な時間、時に夢を与えちゃったりするので、
それをちょっと指摘して、ツッコミいれます。
お笑いのボケとツッコミとかノリツッコミの理論って、音楽でいう、
作曲の2-5-1という終止形のフォームと同じだと考え、それを取り入れている、
という、深いハナシです。(この2行マジメにとらないで!)
真面目に行くところはマ・ジ・メに行ってます。

昔の映画と現代の映画での音楽の入り方や役割、音楽性の違いを
わかりやすく解説したことが伝わったのは良かったと思います。
またCMもちょっと題材にいれましたが、多くの人はCMって
適当に合いそうな音楽入れてる、くらいに思ってるんです。
綿密なやりとり、プロセスを経てるんです、ということですね。

また自分が思春期から青春期の頃、映画の影響受けたことは確かですが
あえてその頃の映画を省いています。
(複数に渡り講座がある場合は3回目以降に出しますが)
思春期青春期は自分自身の思い出付き、またはまっさらだった自分に
影響を受けるのは当たり前で客観性にかけます。
ですのでそれを省くことで世代的なギャップも多少埋められます。
あの世代はそうなんだよなあ、っていうのを少し軽減です。

まあそれくらい引いてみても結局は自分の感性がどうしても出てしまうので
若い頃影響受けたものは一度、横に置いといたほうが良いです。
または好きだけど、その短所を指摘できるくらいになってれば良いです。
そして映画評論家、学者ではないのでそういった知識、情報はとても及びませんので
映画音楽を作曲した、という実務の経験上からの観点です。
それと自分の映画音楽の代表的なものもナシでした。勿論それはやりたいんだけど、
そこ迄辿りつけないうちに時間になっちゃった。

また映画プロデューサー桝井省志氏との対談で映画音楽テーマ曲のタイアップの件など、
一般の方には関係はないがある意味業界の「闇」とまでは言わないまでも、裏話を
ガンガン話しちゃったのは実はスゲエこと。
桝井さんも正直なところで発言してました。

今まで日進市、越谷市、大和市、江東区古石場文化センター、など
の自治体の講座でも好評を得てきましたので、これは続けたいと思います!
皆さん、ありがとうございました!